
食費をちょっと削る。
電気をこまめに消す。
——毎日の小さな我慢は、続けるのがしんどいわりに、効きめが小さいものです。
そこでおすすめしたいのが、固定費だけを狙い撃ちする方法。
通信費、保険、サブスク。
この3つは、一度手をつければ、あとは黙っていても毎月効いてくれます。
がんばりが不要な節約、と言い換えてもいいかもしれません。
所要時間は、およそ1時間。
日曜の朝あたりに、コーヒーでも淹れて始めてみませんか。
ステップ1:スマホ代は「使った量」から逆算する
まず、スマホの設定画面を開いてください。
iPhoneなら「モバイル通信」、Androidなら「ネットワークとインターネット」。
直近のデータ使用量が出てきます。
ここで多いのが、「20GBのプランなのに、実際は月3GBしか使っていない」というパターン。
使った量の平均に、余裕分として2GBほど足した数字が、あなたに必要な容量です。
そのうえで、いわゆる格安SIMの価格帯を見てみましょう。
3GB前後なら月1,000円を切るものもあり、20GBでも2,000円前後で収まる会社が複数あります。
大手キャリアの20GBプランが月7,000円前後であることを思えば、差額は月4,000〜5,000円。
年間で4万〜6万円ほど変わってくる計算です。
乗り換えは、いまはオンラインで完結します。
電話番号もメールアドレス(キャリアメールは有料で持ち運べる会社もあります)もそのまま。
不安なら、家族や店舗に付き添ってもらってもいいのです。
ステップ2:サブスクは「明細1枚」で見つかる
次はサブスク。
ある調査では、利用者の53.0%が「使っていないのに課金され続けていた」経験があり、その平均額は月およそ3,600円。
年に換算すると4万3,000円ほどが、静かに出ていっていることになります。
見つけ方は簡単です。
クレジットカードの明細を、直近3か月ぶんだけ印刷するか画面に出す。
そして、毎月同じ金額が並んでいる行に、蛍光ペンを引く。
それが、あなたの固定費のすべてです。
引いた行を、3つに分けます。
「今月使った」
「3か月使っていない」
「これは何だっけ?」
後者2つは、その場で解約。
惜しければ「1か月お休みして、恋しくなったら戻す」と決めておけば、迷いが減ります。
ステップ3:保険は「役目が終わったもの」を探す
保険は、金額が大きいぶん効果も大きい項目です。
ただし、やみくもに解約するのは禁物。
見るべきは、「その保障が、今の自分にまだ必要か」の一点です。
たとえば、子どもの独立とともに、大きな死亡保障は役目を終えていることが少なくありません。
更新型の保険は、更新のたびに保険料が上がる設計になっていることもあります。
証券を全部テーブルに並べて、「保険会社名/毎月の保険料/保障内容/いつまで」を紙に書き出すだけでも、重なりが見えてきます。
判断に迷うときは、保険を売らない立場の相談窓口(自治体の消費生活センターなど)に、書き出した紙を持って行ってみましょう。
「自分が『価値がある』と感じたものだけを買うようにしている」
固定費の見直しは、まさにこれを、毎月の支払いに対してやり直す作業です。
浮いたお金に行き先を決める
そして、いちばん大事なのがこの最後のひと手間です。
浮いた分は、生活費に溶かさないでください。
おすすめは、浮いた金額と同額を、毎月「楽しみ用」の口座へ自動送金する設定にしてしまうこと。
月5,000円なら、1年で6万円。
ひとり旅なら数回ぶん、観劇なら十数回ぶんです。
銀行アプリの「自動振替」を、給料日や年金の入金日の翌日に設定する。
これだけで、浮いたお金には行き先ができます。
使うときも、うしろめたさがありません。
たった1時間でできるお金の棚卸し

削るために見直すのではありません。
使いたいところに、堂々と使うために見直すのです。今度の日曜、1時間だけ。
カード明細とスマホを持って、テーブルに座ってみませんか。
<参照>
「生き方に関する読者アンケート」(読者の声)
総務省統計局「家計調査(家計収支編)」(通信費の内訳・世帯支出の状況)
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2.html
価格.com「スマートフォン料金プラン比較」(大手キャリア・格安SIMの料金水準)
https://kakaku.com/keitai/simulation/
株式会社NilCraft「サブスク利用調査」プレスリリース(使っていないのに課金・平均月額) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000182139.html




