からだ

ぐっすり眠れる夜をもう一度|寝つきが悪いと感じたときの改善方法

 「布団に入ってもなかなか寝つけない」
「やっと眠ったと思ったら、夜中に何度も目が覚める」
そんな悩みを抱いている人も多いのではないでしょうか。

じつは私自身、寝つきが悪いうえに、深夜に何度も目覚めてしまい、眠れないつらさを感じるように……。
そこで漢方内科を受診したところ、「高齢になると眠りのリズムが変わるのは自然なこと」と、改善方法を教えていただきました。

今回は、その方法を共有したいと思います。

眠りを改善するカギは夜ではなく「朝」にあり

 眠れない夜が続くと、人は「早めにお布団に入って、たくさん寝よう」と考えがちです。
しかし、眠りを改善するポイントは、朝。同じ時間に起きて太陽の光を浴びることだったのです。

太陽の光を浴びると「セロトニン」という物質が分泌されます。
セロトニンは、夜になると分泌される「メラトニン」の材料。
メラトニンは、眠りを誘うホルモンです。

メラトニンの分泌が始まるのは、太陽の光を浴びてからおよそ14~16時間後。
起床が朝7時なら、夜の10時か11時ごろにメラトニンの分泌が始まるという計算です。

医師は「少しずつ、そのリズムを整えることが大事」と、教えてくれました。

寝る前の過ごし方で眠りにつきやすくする

 先ほどお伝えしたように、太陽の光を浴びてからおよそ14~16時間後にメラトニンの分泌が始まります。
朝7時に起きたと場合、単純計算で21時~23時ごろ。

その時間の過ごし方が、眠りのつきやすさを左右するといいます。

だいたいの就寝時間を決めたら、ぜひ以下のことを心がけてみましょう。

夕飯は就寝3時間前までには終えるようにする

 胃腸が活発に働き、体が活動モードになっていると、眠りにつきにくくなってしまいます。
食べすぎには気をつけて、寝る時間には胃腸が休めるようにしておきましょう。

飲み物はノンカフェインで。
アルコールは睡眠導入に効果があると思われるかもしれませんが、中途覚醒の原因になることもあり、できれば控えたほうがいいそうです。

入浴は就寝90分前までにはすませるようにする

 眠りには、内臓などの「深部体温」も関係しています。
上がると活動的になり、下がると眠くなるという仕組みです。

寝る90分前に入浴して深部体温を上げておくと就寝時間のころには下がり、眠りにつきやすくなります。

ポイントは、深部体温を上げるために湯船につかること。
38~40℃くらいのお湯に、10分~15分ほどで大丈夫です。

寝る30分前にはスマホもテレビも電源をオフにする

 スマホやPCが発するブルーライト、テレビの強い光には、メラトニンの分泌を抑える性質があります。
遅くとも就寝30分前には電源を落としましょう。

時間を持て余してしまうというときは、軽いストレッチをすると眠りにつきやすくなります。

睡眠を「時間」というモノサシではからないようにする

 そもそも必要とされる睡眠時間には、個人差があります。

年齢とともに体は変化し、一般的には活動量も減りますが、そのペースも人それぞれ。
「7時間は寝なければ」「まだ4時間しか寝ていない」と時計ばかり気にすると、新たなストレスになってしまいます。

だから「睡眠を時間のモノサシではからないようにしてくださいね」と、最初の受診でアドバイスされました。

確かに、その通りですよね。
「自分にとって必要な睡眠がとれればいいんだ」と、気が楽になったことを覚えています。

どうしても寝つけないときは布団から出ましょう!

 電気を消して横になっても眠れずに寝返りばかり。
気持ちが焦るほど寝つけず、思考はネガティブなほうへ……というときは「思い切って布団から出てしまったほうがいい」と、医師。

雑誌や本を読む、音楽を聴く、感情を書き出すなどして、気持ちを落ち着けるといいそうです。
ちなみに私は、ちょっと難しい内容の本を枕元に置いて開くようにしていました。

ストーリーにのめり込んでしまうと眠るどころではありませんが、理解しにくい本は読み始めても何も頭に入らず、やがてウトウト……。

けっこう効果がありました。

漢方薬も併用しながら半年ほどで不眠が改善しました

 漢方薬も併用しながら、医師のアドバイスを実践するうちに、自然に眠れる日が増えていきました。

半年ほど通院して不眠が改善、「よく眠れるようになりました」と伝えたとき「それは、よかった」と医師が向けてくれた笑顔は、今でも覚えています。

それ以降も、眠りにつきにくい夜はたまにありますが、私なりの睡眠のリズムができたのか、悩まされることもなくなりました。

参考までに、私がお世話になったのは、生薬を処方してくれる漢方医。
保険適用外の診療所だったため費用はやや高めでしたが、保険診療で漢方薬を処方している医療機関もあります。

最近は不眠を診療科目に掲げる病院やクリニックも増えてきました。
どうしてもつらいときは、医療にかかることも選択肢のひとつかもしれません。

ぐっすり眠れる夜の参考になりますように。

まつもと のぶこ

・大学卒業後、出版社勤務を経てフリーランスのライター&編集者
・マインドフルネススペシャリストのほか、アロマ、フラワーエッセンスなどセラピー系の資格あり
・娘ひとり、バツイチのキラジェネ
・好きなこと→ピアノを弾くこと、写真を撮ること、お芝居を見ること、本を読むこと