現代の60代は新しいシニア像をつくる存在として注目されています。内閣府の「令和4年版高齢社会白書」※1によると、65歳以上の人の51.6%が社会活動に参加しているとの結果が出ています。今回は、これからの60代はどんな人が増えてくるのかについて、考えてみました。
いまの60代、どんな生き方をする人が増えていく？
新時代の60歳像ががらりと変化しています。実際の60〜70代は、これからどんな同世代が増えると予想しているのでしょうか？ キラビューで「社会の変化やいまの時代の60代の特徴を踏まえて、どんな人が増えると思いますか？」とのアンケート※2を実施して分析したところ【自分を表現する人、自分らしく生きる人、元気に働く人】という60歳像が見えてきました。次からはこの3つについて、深掘り。さらに【二極化する】という意見についても考えてみました。
自分を磨き続け、表現できる人
新しい60代像として「自分を表現できる人」を体現したコメントが寄せられました。
・自分磨きをする自立した女性（SALAKO、63歳女性、神奈川県）
・お洒落な人（しなちゃん、63歳女性、神奈川県）
・SNSやYouTubeなどで自分を表現する人（わかぽん、61歳女性、東京都）
インターネットが発達したいま、SNSなどで個人が発信することが珍しくなくなってきました。実際にSNSで発信する人、お洒落をしたり、知識を深めたりして、自分磨きを続けて行く人が増えるのではないかと予測。よりよい自分を表現していく人も増えるのは、まさに新時代の象徴になるでしょう。
気持ちに正直に、自分らしく生きる人
「自分らしく生きる人」を新しい60歳像としてあげる意見も多くありました。
・お金の多い豊かさではなく、独自の生活を楽しめる人。自分を軸とし他人も大事にできる余裕のある人が増えてくると思います（S.K、64歳女性、神奈川県）
・自分に正直な生き方（Y.S、65歳女性、東京都）
・右でもない左でもない真ん中を日本人みんなで歩いて行こうとするパワフルな人（グランマミッキー、64歳女性、千葉県）
・周りに左右されない自由なライフスタイル（T.M、65歳女性、山口県）
物質的な豊かさや人間関係のしがらみから卒業し、自分を認めて満ち足りた感覚を持ち、自由な生き方をすることに価値を置く人が増えるのではと予想されていました。こうした生き方はいまの時代にもフィットした考え方。新しい豊かさを模索し、第二の人生を切り拓くような人が増えるのかもしれません。
いつまでも現役。元気に働く人
アクティブな人が増えてきたとして、「いつまでも元気に働く人」をあげる声も多くありました。
・元気な人がまだまだ多く、アクティブに働いたり動いたりする人が多くなると思う（あっこ、65歳女性、東京都）
・元気な人が増えて仕事している人が増えてくる（ぴのこ、68歳女性、千葉県）
・60代でもまだまだ若い人が多くなってきているので、働き続けたい人は多くなると思う（K.N、66歳男性、埼玉県）
・生涯現役（ヨウジ、68歳男性、兵庫県）
キラビューの調査で「見た目年齢の若い60代が増えている」という結果が出たように、見た目だけでなく体も元気な人が増えていくと予想。その元気さやアクティブさを活かして、働き続ける人が出てくるというのはもっともです。働き方が多様になってきているのも、働き続ける人が多くなるのを後押ししているといえます。
選択肢が増えたぶん「二極化が進む」という意見も
そのほか、「二極化が進むのでは」という次のような意見もありました。
・仕事を続ける人と自由に生きる人の二極化が進む（トニー、61歳男性、神奈川県）
・キラキラしている人と、老け込んでしまう人と、両極端に分かれる（桃子、69歳女性、千葉県）
生き方は画一的なものではなく、人によってさまざま。時代とともに選択肢が増えてきたことが影響し、仕事を続けるのも、自由に生きるのも両方できるようになりました。さらにはキラキラするか老け込むかという生き方の姿勢に違いが出てくるという意見も。人生の後半こそ生き様が見えてくるもの。そこをどうしていきたいか、考えるときが来ているともいえます。
生き方は自分で決められる。生きたいように生きよう！
60歳を超えると、「会社に行かなくてはいけない」「子どもや夫のために家事をしないといけない」というような義務が減ってきます。いまの世の中、個人でどんなことをやっていくかの選択肢も増えています。何に新しい価値を見つけて行動していくかは自由なのです。この時代に60代70代として年齢を重ねてきたことを恩恵として考えられるよう、自分の生き方を自分で考えていくことが大切なのではないでしょうか。
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※1 内閣府「令和4年版高齢社会白書」
※2 2025年6月「60〜70代の生き方（ライフスタイル）に対する意識調査」43名（男女）へのアンケート
