美容・ヘルスケア

しっかり食べているのに栄養不足?「大人の食生活」新常識

 年齢を重ねるにつれ、「これまで通りの食事で本当に大丈夫?」と感じる人が増えています。

農林水産省の調査では、60歳以上女性の過半数が「健全な食生活を心がけている」と回答。しかしその一方で、“きちんと食べているつもり”が低栄養(必要な栄養が不足した状態)を招くケースも指摘されています。

 今回は、厚生労働省の資料や各種調査、そしてキラビュー読者の声をもとに、「大人世代が本当に見直すべき食習慣」を解説します。

60代は「健康意識」と「身体の変化」が交差する時期

 キラビューの独自調査では、68%が「60代を機に食生活を見直した」と回答。

 また、ニッスイの調査でも、栄養バランスを重視する人は50代の約30%から、60代では約40%へ増加しています。つまり、意識は確実に高まっています。しかし問題はここからです。

 身体は加齢とともに筋肉量が減少し、代謝も低下します。「粗食こそ健康」という考えをそのまま続けると、エネルギーやタンパク質が不足し、フレイル(加齢による心身の衰え)を進める可能性があるのです。

筋肉を守るカギは「タンパク質」

 読者アンケートでも、タンパク質を意識する声が多く寄せられました。

「タンパク質を多く、野菜も色とりどりのものを。間食はしない」

(ユキちゃんさん・70歳女性・大阪府)

「油っぽい食事を避ける。タンパク質をしっかり摂る」

(MFさん・65歳女性・北海道)

「野菜やタンパク質中心の食事を心掛けています」

(シェリーさん・66歳女性・兵庫県)

 タンパク質は、筋肉や内臓、血液、皮膚、毛髪などをつくる材料。さらに、ホルモンや酵素、免疫機能にも関わる重要な栄養素です。

60代以降は「体重を減らす」よりも「筋肉を減らさない」ことが重要。そのためには、1日まとめてではなく“毎食少しずつ”摂ることがポイントになります。

【実践】手軽に摂れる「完全栄養食」と「練り製品」の活用

 アンケートでは「肉」「牛乳・乳製品」を積極的に取り入れている人が多い一方で、毎日続けるのは大変という声もあります。そこでおすすめなのが、無理なく足せる食材です。

  • 卵: ビタミン・ミネラルも豊富な「完全栄養食」。1日1個を習慣に。
  • 大豆製品: 豆腐、納豆、油揚げ。植物性タンパク質の宝庫です。
  • 練り製品・乳製品: ちくわ、かにかま、チーズ。これらは「調理不要」でそのままプラスできる優秀なタンパク源です。

野菜は「生」にこだわらない

 健康食の王道である野菜。厚生労働省は「1日350g」の摂取を目標に掲げていますが、現実には全世代で摂取量は減少傾向にあります。特に60代以降、生野菜のサラダを大量に食べるのは咀嚼や消化の面でも負担になりがちです。

 野菜不足を解消するコツは、「生」へのこだわりを捨てることです。

  • 加熱でカサを減らす: 煮る、ゆでる、蒸す。電子レンジを活用すれば、ビタミンの流出を抑えつつ、驚くほど多くの量を食べられます。
  • 市販の加工野菜を味方につける: 切る手間を省くことで、より多種類の栄養素を手軽に摂取できます。

「手間を減らすこと」は妥協ではありません。続けられる方法こそ、正解です!

盲点は「脂質不足」。疲れやすさの正体?

 今回の調査データで最も注目すべきは、「キラジェネ世代の脂質不足」問題。 生活習慣病予防のために「油抜き」してきた世代だからこそ、無意識のうちに深刻なエネルギー不足に陥っているケースが目立ちます。

脂質は1gあたり9kcalと効率のよいエネルギー源。極端に減らすと、次のような影響が出る可能性があります。

  • 疲れやすさ
  • 体力低下
  • 脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収低下

 「最近、霜降りの肉が重くなった」「揚げ物を受け付けなくなった」という体の変化に合わせるのは自然なことですが、オリーブオイル、ナッツ、青魚の脂など、質の良い脂は意識的に取り入れたいところです。

まとめ

 ポジティブ&アクティブに毎日を楽しむ「キラジェネ(※)」にとって、食事は義務ではなく、自分を輝かせるためのエネルギー源!

・タンパク質を毎食少しずつ

・野菜は“続けられる形”で

・脂質も適度に取り入れる

 食事作りを完璧にする必要はありません。便利な食材を味方につけ、効率よく栄養を満たす。それこそが、健康寿命を延ばすための「大人の食卓術」です。

 今日の食卓に、あなたの未来を守る一品を足してみませんか?

※キラジェネとは=人生の後半を、ポジティブ&アクティブに楽しみたい世代のこと。

<出典>
農林水産省「令和7年度食育に関する調査」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/ishiki.html
キラビュー調べ「60代以降の食生活についてのアンケート」(2025年6月)
ニッスイ「シニアの食生活の実態に関する調査」(2024年9月)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000019296.html
厚生労働省「食べて元気にフレイル予防」
https://www.mhlw.go.jp/content/000620854.pdf
厚生労働省「健康日本21アクション支援システム〜健康づくりサポートネット〜」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-03-015
公益財団法人 長寿科学振興財団「健康長寿ネット」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shishitsu-shibousan.html

キラビュー編集部

キラジェネのみなさんが、ワクワクする記事をお届けします!