
夏に「きちんと暮らそう」とすると、たいてい失敗します。
掃除も料理も買い物も、涼しい季節と同じようにこなそうとして、疲れ果ててしまう。
覚えておいてほしい数字があります。
熱中症で救急搬送された人の発生場所で、いちばん多かったのは「住居」(38.1%)。
2025年の5月から9月の搬送者は10万510人と、過去最多でした。家にいるから安全、ではないのです。
だから、夏の暮らしは「がんばらない」設計に切り替えます。
家事は「10時まで」に寄せる
いちばん効くのが、時間の付け替えです。
掃除、洗濯、買い物、料理の下ごしらえ。
動くことは、すべて午前10時までに終わらせる。そ
して、11時から15時は、何もしない時間と決めてしまう。
「昼間に何もしないのは、なまけているようで落ち着かない」
——そう感じる方こそ、予定表に「休む」と書き込んでください。
書いてあれば、それは仕事です。堂々と休めます。
冷房は「つけっぱなし」が正解
こまめに消したり点けたりすると、そのたびに室温が上がり、下げ直すのに大きな電力を使います。
日中は、つけっぱなしのほうが、体にも家計にもやさしいことが多いのです。
目安は、設定温度ではなく室温28℃。
温湿度計を1つ置いて、その数字を見て調整します。
扇風機を足せば、設定を1〜2℃上げても涼しく過ごせます。
食事は「火を使わない一皿」を用意しておく

夏の台所は、それ自体が暑い場所です。
火の前に立つ時間を減らす献立を、いくつか決めておきましょう。
- 冷やしうどん+ゆで卵+トマト(たんぱく質と野菜を1皿で)
- 豆腐+しらす+オクラ(火を使わない一品)
- 鶏むね肉は、まとめてゆでて冷蔵(3日は使えます)
麺だけで済ませないこと。
たんぱく質を1品足すだけで、夏バテの入り口をふさげます。
出かけるなら朝と夕方に
家にこもりきりは、気持ちが沈みます。
外出は、朝7〜9時か、夕方17時以降。
この時間帯なら、散歩も買い物も無理がありません。
「夏は暑いので、朝の時間を有効に活用するようになった」
というお声もありました。
時間をずらすだけで、夏はぐっと過ごしやすくなります。
今日の予定表に「休む」と書く
具体的な提案をひとつ。
明日の予定表の、11時から15時のところに「休む」と書き込んでください。
そして、その時間はエアコンの効いた部屋で、本でも写真整理でも、座ってできることを。
夏を乗り切るコツは、体力ではなく、時間割です。
がんばらない夏がいちばん元気
暑い日に無理をしないのは、なまけではなく、賢さです。
この夏は、朝と夕方に動いて、昼は堂々と休みましょう。
<参照>
「生き方に関する読者アンケート」(読者の声)
総務省消防庁「令和7年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況」(搬送人員、発生場所の内訳) https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/r7/heatstroke_nenpou_r7.pdf
環境省「熱中症予防情報サイト」(室温の目安、予防行動)
https://www.wbgt.env.go.jp/
資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約(空調)」(冷房の使い方) https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html




