趣味に熱中している様子は、誰から見てもキラキラしているものです。今回、キラビューが注目したのは、これからやってみたい趣味として人気の高かった「語学」。その裏にはどんな思いがあるのか、そしてイチオシの楽しい学習法をご紹介します。
これから始めたい趣味の2位は「語学」
シニアの趣味といえば、健康のための運動や園芸、ボランティアというイメージがありましたが、最近の60代には教養を磨く知的趣味が広がっているようです。NTTデータ経営研究所の調査*によると、50~60代は70~80代に比べて、健康維持、アウトドアの趣味、友達付き合い、ボランティア・地域活動を行う割合が少なく、インドアの趣味(音楽鑑賞、演奏、歌う、映画鑑賞、語学学習、資格取得など)を行う割合が高いようです。
*NTTデータ経営研究所「人生100年時代における次世代シニアのニーズ調査」より。2024年4月、日本国内の50〜80代の男女2,000人(各年代男女それぞれ250人)にアンケート
キラビューでも「これから始めてみたい、興味のある趣味や推し活は何ですか?」との質問をしたところ、次のような結果となりました。
Q.これから始めてみたい、興味のある趣味や推し活は何ですか?

語学を学びたい理由は? コミュニケーションとしての語学に熱視線
人気が高かったのは、「楽器・コーラスなどの音楽系」「花・園芸」の2つでしたが、それらに次いでポイントが集まったのが「語学」です。
英語や韓国語などの語学学習が2位になるのは、意外な結果だと思いませんか?そこには、どんな思いが隠れているのでしょうか。キラビューが実施したアンケートに答えがありました。コメントはこちらです。
✔翻訳アプリもあるけれど、英語が話せるようになれば、と常々思っている。(やまりんこ、62歳女性、大阪府)
✔英語と韓国語はほんの少々できますが、もっと喋れるようになりたい。(ポンちゃん、69歳女性、東京都)
✔推しと話がしたいので、韓国語をもっと話せるようになりたい。(Mikity、71歳女性、東京都)
理由を聞いてみると、「英語や韓国語でどんどん会話したい!」そんな思いが伝わってきます。学習として知識を増やしたいというより、コミュニケーションを取りたい意欲が高まっているようです。
なかでも象徴的なのが「推しと話がしたい」。推し活をしているうちに、推しの言語を話したいと思うのは自然な流れ。推し活から語学へ興味を広げていく感覚がフレキシブルで、まさに現代の60代の柔軟さやスマートさを象徴しています。モチベーションも維持できますし、世界が広がって、人生の輝きが増していきそうです。
語学を学習はChat GPTがおすすめ。推しの口調にも変えられる!
語学を学習する方法はここ数年でグッと進化しています。インターネットの発達によってYouTubeやポッドキャスト、アプリが登場、オンラインでネイティブの人と会話するサービスも登場しました。
それよりさらに手軽なのがAIを使った学習法です。ロボット相手なので初心者のうちでもはずかしくありません。相性を気にする必要もなく、自分の好きな時間にできるのが魅力です。
もっとも身近なAIとして、おすすめなのがChatGPTです。AIというと、むずかしく思えるかもしれませんが、スマホのアプリをダウンロードすればOK。無料版もあるので、まずはお試しできるのが便利です。
AIは会話、語彙や文法、ライティング、リーディングなど、さまざまな語学学習に対応できます。なんといっても便利なのが、レベルや進捗、弱点も把握し、一人一人に合わせてパーソナライズ化してくれるところ。疑問点があれば、その人に合わせてかなりわかりやすく説明してくれます。「本当はもっと丁寧に言いたい」「ネイティブが使うようなカジュアルな言い回しは?」などと聞いてもよいでしょう。
そして、推し活している人に耳寄りなのが、口調を変えられるところ。推しが爽やかなお兄さん風なのか、落ち着いた紳士風なのか「●●くん(推し)の口調に合わせて」と伝えれば推しと話しているような気分になれます。極端な例でいうと「藤井風のように岡山弁と英語をまぜた話し方」というのも指定できます。
Chat GPTを使った会話と文法の学習法をチェック!
Chat GPTを使った会話と語彙や文法の学び方をご紹介します。
✔会話力を身につけるための練習法
ChatGPTに「英会話の先生になってください」とお願いします。ほかの言語の場合は、質問を変えてください。すると、英会話のレベルや設定したいシチュエーションを聞いてきます。自分のレベルや会話のシチュエーションをはじめに設定しましょう。
会話の場合は、音声入力が必要になるため、スマートフォンの公式アプリをダウンロードしましょう。会話が進んでいく過程で、間違いがあれば直してもらうよう指示したり、もっと丁寧な言い方を聞いたりすることもできます。また、ChatGPTから発音のアドバイスを受けることもできます。
✔語彙を増やす、文法を学ぶ
語彙を増やしたり、文法を学んでその語学の知識を増やすのにも利用できます。テーマごとの単語帳を作ってもらいたい場合は「旅行で使う英単語を20個、例文付きで教えてください」などと伝えます。
文法の解説+例文をセットで学びたいときは「過去完了形の使い方を日本語で説明し、例文を3つあげてください」のようにお願いします。クイズ形式で復習したいときは「不定詞と動名詞の使い分けクイズを出してください」などと伝えます。自分の知りたい分野の知識を増やしたいときに利用できます。
新時代の60代の趣味は運動やガーデニングにとどまらず、語学などの分野にも広がっています。語学を勉強したい理由はコミュニケーションを図り、自身の世界を広げたいから。その手段としては、Chat GPTの手軽な学習法がおすすめです。便利なツールを活用して、新たな自分の人生を切り拓いていきましょう。
岡本のぞみ
食やワイン、美容、旅の分野を中心に執筆。女性の視点を活かして、キラキラと輝くヒントを文章で届けている。ワインエキスパートを取得し、40代からレストランのソムリエとしても勤務。前向きな挑戦を続けている。

