
ふと目にしたSNSの投稿にモヤモヤ……
友だちの孫自慢に疲れる……
過ぎ去ったこととわかっていても、後悔の念が押し寄せ、言葉にならない思いが頭の中をループする……
感情が揺れ動くのは生きていればこそ。
抱いていけない感情はありません。
しかしネガティブな感情は自分をがんじがらめにして、自分を苦しめるだけです。
そんなときは、心にたまった感情をいったん外に出し、自分をケアする「ジャーナリング」を試してみませんか?
感じていることをありのままに書く
ジャーナリングに必要なのは、
◼️ノートなどの用紙
◼️ペン
◼️10分ほどの時間
◼️誰にも邪魔されない場所
準備が整ったらペンを手に、自分の気持ちを心のおもむくままに書き出します。
書き方には、ルールもお手本もありません。
「腹立つ!」「つらい、つらい、つらい」と書きなぐってもいいし、「なんだか昨日から腰が痛い」と不安を書き綴ってもいい。
「書く」という手の動きを通じて、心の中にたまっていた感情をアウトプットするというイメージです。
うまく言葉が出てこないときは、ひたすらぐるぐると線を引いてもいいし、用紙に大きく〇を描いて、ガーッと塗りつぶすのもあり。
書き終え用紙は残しておいても、破り捨ててしまっても、どちらでもかまいません。
感情を放出すると心にスペースができる

「ただ書く」という行為が、どうして本来の自分を取り戻すことにつながるのでしょうか。
頭の中で心配事や不安な出来事について考え続けることを「反すう」といい、実は膨大なエネルギーが費やされます。
しかも、反すうは、考えているようで問題解決につながりにくく、脳を疲れさせる行為。
判断力も集中力も低下する一方です。
その状態にストップをかけてくれるのが、書いて感情を放出する「ジャーナリング」。
不安や置かれている状況を外に出すと、一歩引いて自分を客観的にながめられるようになります。
さらに、感情を外に出すと、不快感で埋め尽くされていた場所にスペースが生まれます。
スペースは、新たな視点や感情が入ってくる場所。
このようにジャーナリングには、感情にのまれていた自分を救い出すメカニズムがあるのです。
「書くこと」は厚生労働省や医師も推奨
書いて心をケアする「ジャーナリング」は、心の整理法のひとつとして注目されている手法で、『こころと体のセルフケア』という厚生労働省のサイトでも紹介されています。
心療内科の医師・鈴木裕介さんは著書の中で、ジャーナリングを「自分の思考を外在化する」という言葉で表現し、その効果に言及しています。
手を動かして書く行為は、考えをまとめたり、アイデアを出したりするうえでも有効であると、脳科学の面でも指摘されています。
ペンの代わりにスマホやAI
書く時間が取れない、書く作業は苦手という場合は、次のような方法もおすすめです。
スマホのメモ機能を利用
ペンとノートの代わりに、スマホのメモ機能などに感情を吐き出すという方法です。
実践している知人いわく、 記録が目的ではないので、打ち込んですぐに削除すれば誰かに見られる心配もなく「おすすめだよ」とのこと!
電車の待ち時間など、ちょっとしたスキマ時間にできる手軽さもいいですね。
AIに吐き出す
AIも、ジャーナリングに使えます。
AIに入力すると、自分の考えが整理できることもポイントです。
最初に以下のような指示を出しておけば、長々としたグチも、まとまりのない文章も、AIは淡々と受け止めてくれます。
| ◼️指示(プロンプト)例 「今から私の気持ちを書き出します。あなたはただ相槌を打って聞いてください。アドバイスや意見はしないでください」 |
試してみたところ、書き送った悩みに対して、感情を持たないAIから「胸がキュンとしました」という返事がきて思わず笑ってしまったことも。
悩んでいるときに笑えると、少しだけ心がゆるむものですね。
自分らしく生きるために
ジャーナリングで自分の感情を吐き出して心に余裕ができると「これは、腹を立てて当然よね」「考えすぎだったみたい」と新たな視点に気づき、負のループから抜け出すことができます。
これからも誰かの言動にイヤな思いをしたり、不安にさいなまれて自分を見失いそうになったりということもあるでしょう。
そんなときは、この記事を思い出してください。
お肌をケアするように、ジャーナリングで心のセルフケア。
ペンやノート、スマホ、AI、自分に合ったアイテムを使いこなして、自分らしく生きていきましょう!
<参考>
厚生労働省『こころと体のセルフケア』「今の気持ちを書いてみる」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_02.html




