
心がモヤモヤ、ザワザワ――特に理由もないのに、漠然とした不安に襲われたり、落ち込んだりすることはないでしょうか。
原因は「心の疲れ」かもしれません。
「マインドフルネス」は、心の疲れを取り、感情に振り回されずに生きるためのテクニックのひとつ。
うれしいことに、場所や時間を選ばず、取り組むことができます。
科学的な効果も認められ、近年は心理療法やビジネスシーンでも積極的に導入されています。
心の疲れを取るマインドフルネスの世界、ちょっとのぞいてみませんか?
マインドフルネスとは、あるがままの自分を受け入れること
わたしたちは、無意識のうちに「今ここにない何か」について考え続け、脳をフル回転させています。
食事の支度をしながら考えているのは明日の予定。
お化粧をしながら頭の中に出てくるのは夕飯の買い物リスト。
情報があふれ、常に何かに追われるように過ごしているわたしたちの脳は疲労困憊しています。
脳の疲れは、心身の疲れ。
必要なのは、脳の思考をいったんストップさせ、今に集中すること。
マインドフルネスは、思考を続ける脳にストップをかけ、「あるがままの自分に気持ちに目を向け、そのまま受け入れる」取り組みです。
マインドフルネスで実感できる効果

では、あるがままの自分に目を向けると、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。
冷静な自分を取り戻せる
無意識に押し込めていた不安、イライラなど、自分の気持ちに気づけると、状況を冷静に判断できるようになります。
「イライラしていた。だって、ずっと忙しかったから」
ここから「少し休もう」「気分転換しよう」と、自分の心をいたわる行動につながることもあるでしょう。
感情から衝動的な行動をする悪循環を断ち切る
例えばイライラがMAXになったとき、衝動的に大爆発してしまい、後からそんな自分に落ち込む――ということがあります。
客観的に自分を見つめるマインドフルネスで、そういった感情の悪循環を断ち切ることができます。
集中できる
「今の自分」に意識を向けることは、余計なことに気を取られないということ。
結果的に、目の前のことに集中できるようになります。
自分に優しくなれる
ありのままの自分を認めると、「イライラするのも、当然だよね」「あんなことがあったんだから落ち込むよ」と、自分自身に優しい目を向けられるようになります。
とても大切な気づきです。
マインドフルネスの実践方法
絶え間ない思考をストップし、今の自分に気づくマインドフルネス。
取り組みやすい「呼吸のマインドフルネス」の方法をご紹介します。
呼吸のマインドフルネス
【1.】いすにゆったりと座り、背筋は軽く伸ばします。
足の裏は床につけ、手は太ももの上に自然に置いてリラックスしましょう。
【2.】軽く目を閉じ、呼吸に意識を向けます。
鼻から入る空気の流れ、温度、ふくらんだりへこんだりする胸やお腹の様子など、ポイントを決めて観察しましょう。
【3.】途中で呼吸から意識がそれ、「明日の予定は……」など別の考えが浮かんできたら、気づいた時点で再び呼吸に意識を戻します。
2~3分、できれば5分ほど続けて終了です。
わずか数分でも、せわしない思考の渦から切り離された自分を実感できることと思います。
呼吸以外のマインドフルネス
こんなときもマインドフルネスは、実践できます。
歩いているとき
足の裏が地面に触れる感覚、足の裏の動きに意識を向けます。
普段、いかに何も感じずに歩いているか、そんな自分に気づいて驚くかもしれません。
電車に乗っているとき
窓の外に見えるもの、電車の揺れ具合、車内で聞こえる音など、なにかひとつに意識を向けてみましょう。
お菓子を食べているとき
お菓子を手に持ち、色、香り、形、味、食感、味、のど越しなど、ひとつひとつ丁寧に感じてみましょう。
お菓子の代わりに、飲み物でもできます。
家事をしているとき
例えば、食器を洗うときに、スポンジや食器の感触、水温、洗剤の泡、食器が触れ合う音に集中します。
マインドフルネスの効果を上げるポイント
意識を向けるのはひとつだけ
例えば、緊張すると呼吸が早くなったり、手や足が冷たくなったりします。
そんな自分を観察するとき、呼吸、手や足の冷たさすべてを感じようとするのではなく、呼吸なら呼吸、手なら手と、ひとつのことだけに意識を向けるようにしましょう。
思考があちらこちらに飛ばず、心が落ち着きます。
価値判断をしない
マインドフルネスは、今の状況を感じ取り、認める練習。
善し悪しをはありません。
「イライラする自分はダメ」「こんな感情を抱いてはいけない」といった価値判断はしないことが、とても大切です。
結果を焦らずマインドフルネスで穏やかな日々を
マインドフルネスを続けると脳の疲れ、ひいては心の疲れを軽減できますが、効果が実感できるまでには少し時間がかかります。
お茶を飲みながら、散歩をしながら。
大切なのは、「とりあえず1日1分」くらいの気持ちで続けてみること。
途切れることのない思考の渦から少しだけ自分を切り離し、自分の感情に寄り添えば、きっと心のノイズが小さくなるはずです。




