趣味・推し活

歩く趣味、見る趣味。街歩き、神社巡り、建築鑑賞

 「今日はどこへ行こう」。

その一言から始まる一日が、こんなにも心を弾ませるとは思わなかった、という声をよく聞きます。

特別な目的地がなくてもいい。
角を曲がった先に古い鳥居を見つけたり、見上げたビルの装飾に足を止めたり。
歩くこと自体が、いつのまにか小さな冒険になっていく。

大人世代になって、あらためて「出かけたい」「学びたい」という気持ちが芽生えた方は少なくありません。
仕事や子育てで忙しかった頃は素通りしていた風景に、今なら立ち止まって目を向けられる。
移動そのものを楽しむ趣味は、健康と知的好奇心を同時に満たしてくれる、贅沢な過ごし方なのです。

歩くことは脳へのごほうび

 「歩くと頭がすっきりする」という実感には、きちんとした裏づけがあります。

ウォーキングのような有酸素運動を続けると、記憶や学習をつかさどる脳の海馬の働きが活発になり、思考にかかわる領域のボリュームが増すことが、カナダの大学の研究などで確かめられています。
つまり、歩くという行為そのものが、脳への穏やかな刺激になっているのですね。

厚生労働省が2023年にまとめた「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、歩行を中心とした身体活動が推奨されています。

具体的には1日およそ8,000歩、大人世代であれば約6,000歩が一つの目安とされています。

ただし数字はあくまで目標。
大切なのは、無理なく続けられる自分のペースを見つけることです。

神社巡りが旅を思い出に変える

 ただ歩くだけでは物足りない、という方には神社巡りがおすすめです。

手を合わせて心を落ち着ける時間は、日常のざわめきをそっとリセットしてくれます。
そして参拝の証として授かる御朱印は、その日の空気や気持ちごと、あとから振り返ることができる特別な記録になります。

墨書きの筆づかいや朱印の濃淡は、一つとして同じものがありません。
集めた御朱印帳を開けば、あの日の坂道や境内の木漏れ日までよみがえってくる。
歩いた記憶が、そのまま宝物になっていくのです。

建築鑑賞で街の見え方が変わる

 見上げる趣味も、街歩きの楽しさをぐっと広げてくれます。

レトロなタイル張りの外壁、幾何学模様の窓枠、時代を経た木造の梁。
建物には、それを建てた人の思いや、その時代の空気が刻まれています。
「これはいつ頃のものだろう」と想像しながら歩けば、いつもの通りが博物館に変わります。

「やりたいことをしていく行動力を大切に。行動して充実感がある時が楽しい」

(A.Y.さん・63歳女性・大阪府)

まさに、一歩踏み出すことから始まる楽しみです。

編集部おすすめ「はじめの一歩」プラン

 まずは片道30分、往復1時間の街歩きから始めてみましょう。
歩数にすると往復でおよそ6,000〜8,000歩。ガイドの目安にちょうど届く距離です。

道具は御朱印帳を1冊用意するだけ。
1,500円前後で手に入り、蛇腹式なら見開きで飾る楽しみもあります。

最初の目的地は、自宅から徒歩圏内の神社を1か所に絞るのがコツ。
欲張らず「今日はここだけ」と決めれば、途中の景色や建物をゆっくり味わえます。

慣れてきたら、月に2回ほど少し遠出を。
カメラかスマホで気になった建物を撮りためると、あとで調べる楽しみも増えます。

歩く・見る・記録する。
この3つがそろえば、街歩きはぐっと奥深い趣味になります。

出かけた分だけ世界は広がる

 「週に3回泳ぐことが、毎日の生きがいになっている」

(khさん・64歳女性・東京都)

この言葉には、続ける趣味だからこその輝きがあります。
歩く趣味も、まさにそう。
一歩ごとに体は軽くなり、目に映る街は少しずつ表情を変えていきます。

さあ、次の休みはどこへ行きましょうか。
玄関を出れば、そこにはもう、あなたを待っている発見があります。

<参照>
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(概要)」
https://www.mhlw.go.jp/content/001204942.pdf
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf
保健指導リソースガイド「ウォーキングは脳も改善する 脳の記憶力と思考力を改善 認知症も予防」
https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2017/006022.php
じゃらんニュース「御朱印とは?御朱印集めのマナーや全国の御朱印帳を紹介」
https://www.jalan.net/news/article/491418/

キラビュー編集部

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