
「昔と同じサイズを買っているのに、なんだか歩きにくい」。
——そんな違和感があるなら、それは思い込みではありません。
足は、年齢とともに変わります。
縦のアーチが下がり、幅が広がり、長さも少し変わる。
つまり、20年前のサイズは、もう今のあなたの足ではないのです。
そして、足元は転倒に直結します。
住まいでの転倒は、大人世代の救急搬送の大きな割合を占めています。
おしゃれのためだけでなく、出かけ続けるために、靴を選び直しましょう。
まずは足を測り直す
はじめの一歩は、計測です。
デパートの靴売り場や、スポーツ用品店の多くで、無料の足型計測をしてくれます。
長さだけでなく、足囲(ワイズ)まで測ってもらうのがポイント。
「私はEだと思っていたら、実は2Eだった」というのは、よくある話です。
年に1度で十分。ただし、一度は必ず測る。
これが、すべての基本になります。
試着は「夕方」にする
これは、覚えておくと一生使える知恵です。
足は、夕方にいちばんむくみます。
朝ぴったりだった靴が、夕方には窮屈になる。
だから、買うときは夕方に、履いていく予定の靴下で試す。
サイズの目安は、つま先に5〜10mmの余裕があり、かかとがしっかり固定されること。
そして必ず、店内を10歩以上歩く。
立っただけでは、合うかどうかはわかりません。
出かける靴に求める3つのこと

1. かかとが硬いこと:かかとの部分を指でつまんで、簡単につぶれるものは避ける。ここが足を支えます
2. つま先が少し反っていること:地面をける動作が楽になり、つまずきにくくなります
3. 靴底が滑りにくいこと:溝のパターンがはっきりしているものを
ヒールは、3〜4cmまでなら、むしろ歩きやすいこともあります。
大切なのは高さより、接地面の広さ。
細いピンヒールより、太めのヒールを。
家の中の靴こそ見直す
意外な盲点が、家の中です。
スリッパは、じつは転びやすい履き物。
かかとが固定されず、床の段差に引っかかりやすいからです。
おすすめは、かかとのある室内履きか、滑り止めのついた靴下。
ヒヤッとした経験があるなら、今日、玄関のスリッパを1足入れ替える。
それだけで、家の中の安心度が変わります。
「毎日の散歩とジム通いで体を動かしている」
というお声のように、歩き続けたいのなら、その足を乗せる道具にこそ、お金と手間をかける価値があります。
今週末は夕方の靴売り場へ
足を測る。夕方に試す。10歩あるく。
——この3つを守れば、次の一足は、確実に当たりです。
そして帰り道に、玄関のスリッパを1足、見直してみてください。
<参照>
「ファッションに関する読者アンケート」(読者の声)
東京消防庁「救急搬送データからみる日常生活事故の実態」(住宅内での転倒事故の状況) https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/nichijo/kkhansoudeta.html
日本整形外科学会「ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト(ロコモONLINE)」(歩行と転倒予防)
https://locomo-joa.jp/




