
クローゼットは、いっぱい。
なのに「着ていく服がない」。
この不思議、じつは思い込みではないようです。
環境省の調査によると、1年間に一度も着られていない服は、ひとりあたり25着ほど。
タンス一段ぶんくらいが、ずっと眠っている計算になります。
新しい一着を買う前に、まずは眠っている25着を起こしてみませんか。
用意するのは、週末の90分と、大きな鏡と、少しの好奇心だけ。
ステップ1:全部出して二つの山にする
まず、クローゼットの中身を、季節ぶんだけベッドの上に出します。
全部です。ここは思いきりよく。
そして、たった一つの質問で二つの山に分けます。
「この1年で、一度でも着た?」
着た服は右へ。着ていない服は左へ。
理由は考えません。
似合う似合わないも、まだ問いません。
ただ事実だけで分けます。
左の山が、あなたの眠っている25着です。
「シンプル志向が高まって、眠っていた服やバッグ、靴を思いきって手放しました」
という声もあります。
ただ、今日はまだ手放しません。
もう少し先まで、ご一緒に。
ステップ2:残す服を3つの役に振り分ける
右の山(着た服)と、左の山から救い出したい服を、机の上で3つの役に分けます。舞台の配役だと思ってください。
- 土台:無地で、色に主張のないもの。黒・紺・グレー・白のボトムや、シンプルなトップス
- 主役:柄物、鮮やかな色、印象の強いデザイン。一枚で気分が上がるもの
- 効かせ:スカーフ、ストール、帽子、大ぶりのアクセサリー、色のある靴
理想の比率は、ざっくり 土台6:主役3:効かせ1。
ここが崩れていると、「服はあるのに組めない」が起きます。
主役ばかりだと、合わせる相手がいない。
土台ばかりだと、毎日が制服のようになってしまいます。
ステップ3:15通りを写真に撮る
ここからが本番です。
土台のボトム3本と、土台・主役のトップス5枚。
掛け算すれば15通り。
実際に合わせて、鏡の前で写真を1枚ずつ撮ってください。
面倒に思えるかもしれませんが、この15枚が、これから1年間のあなたの「着回し帳」になります。
朝、迷ったらアルバムを開くだけ。
買い物中に開けば、「同じような黒のカーディガンをまた買う」も防げます。
そして、写真に撮ってしっくりこない組み合わせは、たいてい「効かせ」が足りていません。
首元にスカーフを一枚。
それだけで、写真の中の自分がぐっと立ち上がります。
「ウインドウショッピングをあまりしなくなり、組み合わせてうまく着回せないことが多い」
という悩みも、写真という「見える化」で、ずいぶん軽くなります。
迷う服は3か月の「保留ボックス」へ

さて、左の山の残り。
捨てるかどうか決めきれない服は、無理に決めないでください。
段ボールを一つ用意して、そこに入れ、日付を書いて押し入れへ。
3か月経っても一度も開けなかったら、中身を見ずにリサイクルへ出す。
これが、いちばん心の痛まないルールです。
そして、残ったクローゼットにはルールを一つだけ。
ハンガーの本数を、今日の本数以上に増やさない。
一枚買ったら、一枚出す。
この「一進一退」を守れるかどうかで、来年のクローゼットの景色が変わります。
眠っていた一着にもう一度出番を
「これまで敬遠していた鮮やかなグリーンのワンピースを、友人の勧めで思い切って着てみたところ大好評でした」
眠っていた一着が主役になる瞬間は、新品を買ったときよりも、ずっと胸がおどるものです。
さて、今週末の90分。
まずは、全部出すところから!
<参照>
環境省「サステナブルファッション」(1年間着られていない衣類の枚数、衣類の保有・廃棄の状況) https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/
環境省「ファッションと環境へのアクション」
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/actions/
「ファッションに関する読者アンケート」(読者の声)




